物心ついた頃から柳美里という作家の本を読んでいた

昔わたしは自分が女だということに躊躇いがあった

柳美里の本を読んだら昔の私のことを書かれているようでびっくりした

小学校六年の時、月経がきて泣いていた
泣くには理由があったような女だということ

認めたくありませんでした

体の変化を気にして大人になりたくありませんでした
身体だけ成長して精神は成長してない
記憶を辿る
という写真集には全く異なる後書きを書きましたが

今もスカートはくことができません
性同一性障害ではありません
月経がきたときはあまりのショックで学校を休み自分の身体に傷をつけました
小学校四年から吐き気と戦い初めて自律神経失調症と云われました
しばらくして神経科とは無縁でしたが中学二年のときに食欲がなくなり体重が激変し入院しながら卒業式を迎えた
自然に体重は戻り写真と出会った
友人にも恵まれ何一つ不自由もなく
しかし写真に熱中し過ぎて少しずつ痩せていった
入院して退院して写真に夢中になって点滴の為だけに病院に通い何で生きていなきゃいけないんだろうと、その頃から疑問が起きた
月経が来てから何で生きているのだろうと思った
なにもかも嫌になり自暴自棄でアームカットをした
親や兄に迷惑を掛けた
友人の前で泣いたこともあった

文学者に憧れ三島由紀夫のように切腹をしようとし包丁を腹部にあてた瞬間、兄が凄い勢いで包丁を奪い
救急車を呼んだ方いいとお母さんと相談していた

クリニックの紹介で行った病院には今も通院している
良き主治医と出会い面倒な私でも供に生きてくれている婚約者もいる

今も辛いことが多々あるけれど自分を貶したり傷を作ったりすることは少なくなった
人は不思議な生き物だ。